建設キャリアアップシステムとグリーンサイトの連結方法
建設キャリアアップシステムへの登録作業は非常に手間がかかりますが、グリーンサイトの登録情報を活用する事で、登録が簡易的にできる機能があります。本記事では、建設キャリアアップシステムとグリーンサイトの連結方法をくわしく解説していきます。
※建設キャリアアップシステムって何?
建設キャリアアップシステム(略称CCUS)は、技能者の就業履歴などのキャリア情報を記録していく国が管理するシステムです。技能者に発行されるカードを現場でタッチすることで活用することができます。
詳しくは「建設キャリアアップシステム(CCUS)とは?10分で解説!」を参照。
建設キャリアアップシステムとグリーンサイトの違い
建設キャリアアップシステムとグリーンサイトは似たような機能を有しているため混同しがちですが、全く別のシステムになります。
建設キャリアアップシステムは、国が運用する技能者のキャリアを蓄積することが主目的の「技能者の為」のシステムであるのに対し、グリーンサイトは、グリーンファイルと呼ばれる施工体制台帳や労務安全書類をネット上で簡単に作成・提出・確認できる「元請業者の為」の書類作成・管理・共有システムで、民間会社が提供するサービスです。
グリーンサイトのCCUSデータ連結サービス
グリーンサイトは、建設キャリアアップシステムの「就業履歴データ登録標準API連携認定システム」として認定を受け、「建設キャリアアップシステム技能者情報登録支援機能」の提供を開始しました。
このサービスによって、グリーンサイトに既に登録されている技能者が、建設キャリアアップシステムの技能者登録をする際に、グリーンサイトに登録されている情報をそのまま建設キャリアアップシステムの登録時に使えるようになり、登録作業を大幅に短縮できるようになりました。
グリーンサイトから反映できる項目は39項目
建設キャリアアップシステムの技能者登録では、登録項目が全部で75項目あり、そのうち、登録が必須とされている項目は47項目あります。グリーンサイトの登録支援機能では、キャリアアップシステムで登録必須とされている47項目のうち、39項目がシステムにデータ転送され、自動的に登録がされます。残りのグリーンサイト上に無い項目については、キャリアアップシステム上で追加すれば、全ての登録が完了します。
連結サービスの利用方法
それではグリーンサイトの連結サービスの利用方法をご説明していきます。
まずは建設キャリアアップシステムの事業者登録を行い、事業者IDを発行します。
事業者IDが発行されたら、次に事業者がグリーンサイトに登録支援機能への申し込みを行います。
申込が完了すれば、グリーンサイト側で登録済みの従業員情報を建設キャリアアップシステムの技能者登録申請画面に反映させることができます。
技能者登録申請画面に従業員情報を反映させたら、グリーンサイト上には登録がない項目をシステム上で入力し、全ての必須項目の登録が完了したら登録申請を行います。申請後は、入力内容に不備がなければ1ヶ月程度で技能者登録が完了し、カードが発行されます。
連結サービスの利用にはかかる費用
グリーンサイトの技能者情報登録支援機能は有料オプションとなっており、グリーンサイトの利用料金とは別に費用がかかります。
利用料金:5000円/年(一律4月~3月)
まとめ
以上、ここまで建設キャリアアップシステムとグリーンサイトの連結方法についてご紹介してきました。グリーンサイトを活用し、自社を含め多くの下請業者の従業員情報を登録している企業にとっては、建設キャリアアップシステムの技能者登録の際に非常に便利な機能になりますので、ぜひ活用を検討されてみてはいかがでしょうか。